有害物質による健康障害(有機溶剤)

有機溶剤に関する問題では、一般的な性質と健康障害、さらに個々の物質の特徴が繰り返し出題されています。似た内容のひっかけも多いため、テーマごとに整理して覚えておきましょう。

出題パターン解析

実際の過去問で出題された文章を、内容ごとにテーマ別に整理しています。似た表現や誤りやすい知識を比較しながら確認していきましょう。

有機溶剤に関する記述

正しいものを「」、誤っているものを「」で示しています。

有機溶剤の一般的な性質

  • 有機溶剤の多くは、揮発性が高く、その蒸気は空気より重い。
  • 有機溶剤の蒸気は、空気より重いため、地下室やピットなどの通気が不十分な場所では滞留しやすい。
  • 有機溶剤は、全て脂溶性があるほか、揮発性及び引火性があるものが多い。
  • 脂溶性があり、脂肪の多い脳などに入りやすい。
  • 有機溶剤は、脂溶性が低いため、脂肪の多い脳などには入りにくい。
  • 有機溶剤の多くは、揮発性が高く、その蒸気は空気より軽い。
  • 有機溶剤は、一般に揮発性が高く、その蒸気は空気より軽い。

有機溶剤の蒸気って、空気より軽そうなイメージだったよ。

そこは定番のひっかけですね。過去問では『空気より重い』という性質が繰り返し問われています。地下室やピットに滞留しやすいこともセットで覚えておくと整理しやすいですよ。

有機溶剤による健康障害

  • 有機溶剤による障害のうち、皮膚や粘膜の症状には、皮膚の角化、結膜炎などがある。
  • 呼吸器の症状には、咳せき、上気道の炎症などがある。
  • 低濃度の有機溶剤の繰り返しばく露では、頭痛、めまい、記憶力減退、不眠などの不定愁訴がみられる。
  • 低濃度の繰り返しばく露による慢性中毒では、めまい、不眠などの不定愁訴がみられる。
  • 肝機能障害や腎機能障害を起こすものがある。
  • 皮膚や粘膜に対する症状には、黒皮症、鼻中隔穿孔などがある。

物質ごとの特徴・生物学的モニタリング

  • 二硫化炭素は、動脈硬化を進行させたり、精神障害を生じさせることがある。
  • 二硫化炭素は、精神障害や意識障害を起こすことがある。
  • キシレンのばく露の生物学的モニタリングの指標としての尿中代謝物は、メチル馬尿酸である。
  • N,N-ジメチルホルムアミドによる障害として顕著なものには、視力低下を伴う視神経障害がある。
  • メタノールによる障害として顕著なものには、網膜の微細動脈瘤を伴う脳血管障害がある。
  • ノルマルヘキサンによる障害として顕著なものには、白血病や皮膚がんがある。

二硫化炭素とかメタノールとか、物質ごとの症状がごちゃごちゃになっちゃう……。

試験では症状の入れ替え問題がよく出ます。細かく丸暗記するより、『二硫化炭素=精神障害』『キシレン=メチル馬尿酸』のような頻出の組合せから押さえるのがおすすめです。

過去問

直近7回の試験で出題された、この科目の過去問を掲載しています。繰り返し演習して、出題傾向と重要ポイントを身につけましょう。


令和8年4月 問13

有機溶剤に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 有機溶剤は、一般に揮発性が高く、その蒸気は空気より軽い。
  2. 有機溶剤は、脂溶性が低いため、脂肪の多い脳などには入りにくい。
  3. メタノールによる障害として顕著なものには、網膜の微細動脈瘤を伴う脳血管障害がある。
  4. 二硫化炭素は、精神障害や意識障害を起こすことがある。
  5. N,N-ジメチルホルムアミドによる障害として顕著なものには、視力低下を伴う視神経障害がある。

正解:4


令和7年10月 問16

有機溶剤の人体に対する影響に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. 脂溶性があり、脂肪の多い脳などに入りやすい。
  2. 呼吸器の症状には、咳せき、上気道の炎症などがある。
  3. 低濃度の繰り返しばく露による慢性中毒では、めまい、不眠などの不定愁訴がみられる。
  4. 皮膚や粘膜に対する症状には、黒皮症、鼻中隔穿孔などがある。
  5. 肝機能障害や腎機能障害を起こすものがある。

正解:4


令和7年4月 問13

有機溶剤に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. 有機溶剤の蒸気は、空気より重いため、地下室やピットなどの通気が不十分な場所では滞留しやすい。
  2. 有機溶剤は、全て脂溶性があるほか、揮発性及び引火性があるものが多い。
  3. 有機溶剤による障害のうち、皮膚や粘膜の症状には、皮膚の角化、結膜炎などがある。
  4. 低濃度の有機溶剤の繰り返しばく露では、頭痛、めまい、記憶力減退、不眠などの不定愁訴がみられる。
  5. メタノールによる障害として顕著なものは、網膜微細動脈瘤を伴う脳血管障害である。

正解:5


令和6年10月 問13

有機溶剤に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. 有機溶剤の多くは、揮発性が高く、その蒸気は空気より重い。
  2. 有機溶剤による障害のうち、皮膚や粘膜の症状には、皮膚の角化、結膜炎などがある。
  3. 低濃度の有機溶剤の繰り返しばく露では、頭痛、めまい、記憶力減退、不眠などの不定愁訴がみられる。
  4. メタノールによる障害として顕著なものは、網膜微細動脈瘤を伴う脳血管障害である。
  5. キシレンのばく露の生物学的モニタリングの指標としての尿中代謝物は、メチル馬尿酸である。

正解:4


令和6年4月 問15

有機溶剤に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 有機溶剤の多くは、揮発性が高く、その蒸気は空気より軽い。
  2. 有機溶剤は、脂溶性が低いため、脂肪の多い脳などには入りにくい。
  3. メタノールによる障害として顕著なものには、網膜の微細動脈瘤を伴う脳血管障害がある。
  4. 二硫化炭素は、動脈硬化を進行させたり、精神障害を生じさせることがある。
  5. N,N-ジメチルホルムアミドによる障害として顕著なものには、視力低下を伴う視神経障害がある。

正解:4


令和5年4月 問14

有機溶剤に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 有機溶剤の多くは、揮発性が高く、その蒸気は空気より軽い。
  2. 有機溶剤は、脂溶性が低いため、脂肪の多い脳などには入りにくい。
  3. ノルマルヘキサンによる障害として顕著なものには、白血病や皮膚がんがある。
  4. 二硫化炭素は、動脈硬化を進行させたり、精神障害を生じさせることがある。
  5. N,N-ジメチルホルムアミドによる障害として顕著なものには、視力低下を伴う視神経障害がある。

正解:4