食中毒

食中毒分野では、感染型食中毒と毒素型食中毒の違いや、代表的な原因菌・ウイルスの特徴が繰り返し出題されています。特に、原因菌と毒素、耐熱性の組み合わせは頻出論点です。

出題パターン解析

実際の過去問で出題された文章をテーマごとに整理しています。

食中毒に関する記述

正しいものを「」、誤っているものを「」で示しています。

感染型食中毒と毒素型食中毒

  • 感染型食中毒は、食物に付着した細菌そのものの感染によって起こる食中毒で、サルモネラ菌によるものがある。
  • ウェルシュ菌、セレウス菌及びカンピロバクターは、いずれも細菌性食中毒の原因菌である。
  • 毒素型食中毒は、食物に付着した細菌により産生された毒素によって起こる食中毒で、ボツリヌス菌によるものがある。
  • 黄色ブドウ球菌による食中毒は、食品に付着した菌が食品中で増殖した際に生じる毒素により発症する。
  • カンピロバクターは、カビの産生する毒素で、腹痛や下痢を起こす。
  • 毒素型食中毒は、食物に付着した細菌により産生された毒素によって起こる食中毒で、カンピロバクターによるものなどがある。

カンピロバクターとかボツリヌス菌とか、名前が多すぎて頭が混乱する……。

「菌そのものが原因=感染型」「菌が作った毒素が原因=毒素型」で整理すると覚えやすいですよ。カンピロバクターは感染型、ボツリヌス菌や黄色ブドウ球菌は毒素が重要です。

毒素の特徴

  • ボツリヌス菌による毒素は、神経毒である。
  • ボツリヌス菌は、缶詰、真空パック食品など酸素のない食品中で増殖して毒性の強い神経毒を産生し、筋肉の麻痺症状を起こす。
  • O-157は、ベロ毒素を産生する大腸菌で、腹痛や出血を伴う水様性の下痢などを起こす。
  • O-157やO-111は、ベロ毒素を産生する大腸菌で、これらによる食中毒は、腹痛や出血を伴う水様性の下痢などの症状を呈する。
  • エンテロトキシンは、フグ毒の主成分で、手足のしびれや呼吸麻痺を起こす。

エンテロトキシンとかベロ毒素とか、名前だけで覚えるのは大変だな……。

試験では「ボツリヌス菌=神経毒」「O-157=ベロ毒素」が定番です。フグ毒との入れ替え問題にも注意してください。

耐熱性

  • 黄色ブドウ球菌による毒素は、熱に強い。
  • 腸炎ビブリオ菌は、熱に強い。
  • ボツリヌス菌は、缶詰や真空パックなど酸素のない密封食品中でも増殖するが、熱には弱く、60℃、10分間程度の加熱で殺菌することができる。
  • 魚、チーズなどに含まれるヒスチジンが細菌により分解されて生成するヒスタミンは、加熱により分解される。
  • 赤身魚などに含まれるヒスチジンが細菌により分解されて生成されるヒスタミンは、加熱調理によって分解する。

加熱すれば全部安全になるイメージがあるんだけど……。

そこが頻出のひっかけです。黄色ブドウ球菌の毒素やヒスタミンは熱に強く、加熱しても安心とは限りません。

サルモネラ菌

  • サルモネラ菌による食中毒は、鶏卵が原因となることがある。
  • サルモネラ菌による食中毒は、食品に付着した菌が腸管内で増殖して発症する。

サルモネラ菌って、卵の問題でよく聞く気がするな。

そのイメージで大丈夫です。試験でも「鶏卵」と「腸管内で菌が増殖する感染型食中毒」の組み合わせがよく出題されます。

ノロウイルス

  • ノロウイルスの失活化には、煮沸消毒又は塩素系の消毒剤が効果的である。
  • ノロウイルスによる食中毒は、冬季に集団食中毒として発生することが多く、潜伏期間は、1~2日間である。
  • 食品に付着したウイルスが食品中で増殖し、ウイルスが産生した毒素により発症する。
  • ウイルスの感染性は、長時間煮沸しても失われない。
  • 発生時期は、夏季が多い。
  • 症状は、筋肉の麻痺などの神経症状が特徴である。

ノロって冬に流行るのは知ってるけど、食品の中でも増えるのかな?

ノロウイルスは食品中で増殖して毒素を作るわけではありません。冬季に多く、煮沸や塩素系消毒剤が有効という点もよく出題されます。

過去問

直近7回の試験で出題された、この科目の過去問を掲載しています。繰り返し演習して、出題傾向と重要ポイントを身につけましょう。

  • 第一種衛生管理者
  • 第二種衛生管理者


試験を選びましょう


令和7年10月 問30

食中毒に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. 毒素型食中毒は、食物に付着した細菌により産生された毒素によって起こる食中毒で、ボツリヌス菌によるものがある。
  2. 感染型食中毒は、食物に付着した細菌そのものの感染によって起こる食中毒で、サルモネラ菌によるものがある。
  3. O-157やO-111は、ベロ毒素を産生する大腸菌で、これらによる食中毒は、腹痛や出血を伴う水様性の下痢などの症状を呈する。
  4. ノロウイルスの失活化には、煮沸消毒又は塩素系の消毒剤が効果的である。
  5. 魚、チーズなどに含まれるヒスチジンが細菌により分解されて生成するヒスタミンは、加熱により分解される。

正解:5


令和7年4月 問34

食中毒に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. 魚、チーズなどに含まれるヒスチジンが細菌により分解されて生成するヒスタミンは、加熱により分解される。
  2. ボツリヌス菌による毒素は、神経毒である。
  3. 黄色ブドウ球菌による毒素は、熱に強い。
  4. サルモネラ菌による食中毒は、食品に付着した菌が腸管内で増殖して発症する。
  5. ウェルシュ菌、セレウス菌及びカンピロバクターは、いずれも細菌性食中毒の原因菌である。

正解:1


令和6年10月 問33

食中毒に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. 腸炎ビブリオ菌は、熱に強い。
  2. サルモネラ菌による食中毒は、鶏卵が原因となることがある。
  3. 黄色ブドウ球菌による食中毒は、食品に付着した菌が食品中で増殖した際に生じる毒素により発症する。
  4. ウェルシュ菌、セレウス菌及びカンピロバクターは、いずれも細菌性食中毒の原因菌である。
  5. ノロウイルスによる食中毒は、冬季に集団食中毒として発生することが多く、潜伏期間は、1~2日間である。

正解:1


令和6年4月 問33

ノロウイルスによる食中毒に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 食品に付着したウイルスが食品中で増殖し、ウイルスが産生した毒素により発症する。
  2. ウイルスの感染性は、長時間煮沸しても失われない。
  3. 潜伏期間は、1~2日である。
  4. 発生時期は、夏季が多い。
  5. 症状は、筋肉の麻痺などの神経症状が特徴である。

正解:3


令和5年10月 問33

食中毒に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 感染型食中毒は、食物に付着した細菌そのものの感染によって起こる食中毒で、サルモネラ菌によるものがある。
  2. 赤身魚などに含まれるヒスチジンが細菌により分解されて生成されるヒスタミンは、加熱調理によって分解する。
  3. エンテロトキシンは、フグ毒の主成分で、手足のしびれや呼吸麻痺を起こす。
  4. カンピロバクターは、カビの産生する毒素で、腹痛や下痢を起こす。
  5. ボツリヌス菌は、缶詰や真空パックなど酸素のない密封食品中でも増殖するが、熱には弱く、60℃、10分間程度の加熱で殺菌することができる。

正解:1


令和5年4月 問32

食中毒に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. 黄色ブドウ球菌による食中毒は、食品に付着した菌が食品中で増殖した際に生じる毒素により発症する。
  2. サルモネラ菌による食中毒は、鶏卵が原因となることがある。
  3. 腸炎ビブリオ菌は、熱に強い。
  4. ボツリヌス菌は、缶詰、真空パック食品など酸素のない食品中で増殖して毒性の強い神経毒を産生し、筋肉の麻痺症状を起こす。
  5. ノロウイルスの失活化には、煮沸消毒又は塩素系の消毒剤が効果的である。

正解:3


令和4年10月 問34

食中毒に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. 毒素型食中毒は、食物に付着した細菌により産生された毒素によって起こる食中毒で、ボツリヌス菌によるものがある。
  2. 感染型食中毒は、食物に付着した細菌そのものの感染によって起こる食中毒で、サルモネラ菌によるものがある。
  3. O-157は、ベロ毒素を産生する大腸菌で、腹痛や出血を伴う水様性の下痢などを起こす。
  4. ノロウイルスによる食中毒は、冬季に集団食中毒として発生することが多く、潜伏期間は、1~2日間である。
  5. 腸炎ビブリオ菌は、熱に強い。

正解:5


令和8年4月 問12

食中毒に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. 毒素型食中毒は、食物に付着した細菌により産生された毒素によって起こる食中毒で、カンピロバクターによるものなどがある。
  2. ボツリヌス菌による毒素は、神経毒である。
  3. 黄色ブドウ球菌による毒素は、熱に強い。
  4. 腸炎ビブリオ菌は、病原性好塩菌ともいわれる。
  5. ノロウイルスの失活化には、煮沸消毒又は塩素系の消毒剤が効果的である。

正解:1


令和7年10月 問16

食中毒に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. 毒素型食中毒は、食物に付着した細菌により産生された毒素によって起こる食中毒で、ボツリヌス菌によるものがある。
  2. 感染型食中毒は、食物に付着した細菌そのものの感染によって起こる食中毒で、サルモネラ菌によるものがある。
  3. O-157やO-111は、ベロ毒素を産生する大腸菌で、これらによる食中毒は、腹痛や出血を伴う水様性の下痢などの症状を呈する。
  4. ノロウイルスの失活化には、煮沸消毒又は塩素系の消毒剤が効果的である。
  5. 魚、チーズなどに含まれるヒスチジンが細菌により分解されて生成するヒスタミンは、加熱により分解される。

正解:5


令和7年4月 問20

食中毒に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. 魚、チーズなどに含まれるヒスチジンが細菌により分解されて生成するヒスタミンは、加熱により分解される。
  2. ボツリヌス菌による毒素は、神経毒である。
  3. 黄色ブドウ球菌による毒素は、熱に強い。
  4. サルモネラ菌による食中毒は、食品に付着した菌が腸管内で増殖して発症する。
  5. ウェルシュ菌、セレウス菌及びカンピロバクターは、いずれも細菌性食中毒の原因菌である。

正解:1


令和6年10月 問19

食中毒に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. 腸炎ビブリオ菌は、熱に強い。
  2. サルモネラ菌による食中毒は、鶏卵が原因となることがある。
  3. 黄色ブドウ球菌による食中毒は、食品に付着した菌が食品中で増殖した際に生じる毒素により発症する。
  4. ウェルシュ菌、セレウス菌及びカンピロバクターは、いずれも細菌性食中毒の原因菌である。
  5. ノロウイルスによる食中毒は、冬季に集団食中毒として発生することが多く、潜伏期間は、1~2日間である。

正解:1


令和6年4月 問19

ノロウイルスによる食中毒に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 食品に付着したウイルスが食品中で増殖し、ウイルスが産生した毒素により発症する。
  2. ウイルスの感染性は、長時間煮沸しても失われない。
  3. 潜伏期間は、1~2日である。
  4. 発生時期は、夏季が多い。
  5. 症状は、筋肉の麻痺などの神経症状が特徴である。

正解:3


令和5年10月 問19

食中毒に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 感染型食中毒は、食物に付着した細菌そのものの感染によって起こる食中毒で、サルモネラ菌によるものがある。
  2. 赤身魚などに含まれるヒスチジンが細菌により分解されて生成されるヒスタミンは、加熱調理によって分解する。
  3. エンテロトキシンは、フグ毒の主成分で、手足のしびれや呼吸麻痺を起こす。
  4. カンピロバクターは、カビの産生する毒素で、腹痛や下痢を起こす。
  5. ボツリヌス菌は、缶詰や真空パックなど酸素のない密封食品中でも増殖するが、熱には弱く、60℃、10分間程度の加熱で殺菌することができる。

正解:1


令和5年4月 問18

食中毒に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. 黄色ブドウ球菌による食中毒は、食品に付着した菌が食品中で増殖した際に生じる毒素により発症する。
  2. サルモネラ菌による食中毒は、鶏卵が原因となることがある。
  3. 腸炎ビブリオ菌は、熱に強い。
  4. ボツリヌス菌は、缶詰、真空パック食品など酸素のない食品中で増殖して毒性の強い神経毒を産生し、筋肉の麻痺症状を起こす。
  5. ノロウイルスの失活化には、煮沸消毒又は塩素系の消毒剤が効果的である。

正解:3